宝剣岳東面中央稜 2019/04/07日帰り

3月に行って時間切れのために敗退したリベンジ山行である。

3月の時はNじーとkenの3人で入ったのであるが、この前日に八ヶ岳赤岳沢左ルンゼをオール自分リードで登ってたので、宝剣中央稜はリードを2人に譲り、2ピッチ終わったところで時間切れに。

(3月時の1ピッチ目リードのNじー)

それから2週間後のリベンジである。天気が悪いが様子見ながら入ることに。

ロープウェイを降りるとやはり天気が悪い。大雪にはならないだろう。気温も低いし大丈夫だろう。そのまま続行することにする。取付まではラッセルであるがデブリも出ていて状態はそんなに悪く無さそうである。雪も降ってきて雰囲気はすっかり冬に逆戻りな感じである。

順調に取付に到達。この時期ゴンドラの始発が遅いのと最終が早いので、日帰りで入るには時間にも気にしなくてはならないのである。

kenが前回苦労した2ピッチとオケラクラックを譲ってもらうことにして1ピッチ目kenリードでスタート!

前回もそうだったが、この最初のピッチがかなり悪い。プロテクション状況もあまり良くない。途中の草付きも良くない。上部のベルグラのジェードルがこのピッチの核心。ベルグラを騙し騙し登る(騙しても剥がれるので剥がれる隙に登る感じ)

登攀時の雪や氷、天候の状況で困難さも変わるだろう。

kenが順調に1ピッチ目を伸ばしていく。思ってたよりもかなり早く到着した。状態良いのかなとフォローで登ってみるが、やはり悪かった。kenも成長したなと感心する。

さぁリードを交代して2ピッチ目のスタートである。不安定な雪壁を登り壁下に到着、これから登るMIX壁に興奮する。雪は締まってないので払いながらの登攀になるだろう。通常冬季は人工によるピッチだろうがアブミは出さずに岩にアックスを引っ掛けたりして登る。なかなかエキサイティングな楽しいピッチであった。

kenとリードを交代してちょい難しいハングを超えオケラクラックの手前でピッチを切ってもらう。

いよいよメインのオケラクラックである。アイゼン手袋でも登れそうであるが、あとはクラックに詰まった雪や氷の状態だな。

とりあえずフリーで突破するつもりでアブミはギアラックにまとめて取付く。

登ってみると思ってたよりもクラック内は雪と氷の付き方が中途半端な感じ。グローブジャムとアイゼンフック、クラックに残る氷を使い進んでいくが、プロテクションを取るにも詰まった雪や氷をクリーニングする場面も出てくる。スクリュー持ってくるべきだったな。今となっては遅いが。いよいよ足も無くなってきた。粘れば何とか突破できそうだが、時間が勿体ないのと安全も考えカムを決めるためのクリーニングにアブミを出すことにする。

アブミに乗ればホッとして楽に。冬のアブミは良いもんである。

この後カムエイドをするほどのカムも無いのと時間も無いのでスピード重視でこのピッチを登り切る。フォローのkenはフリーで登ってきたようだ。

残りピッチも順調にこなし(あまり覚えてない)稜線にパッと出てみるとすぐそこは頂上であった。

kenと完登できた喜びの握手をして、思ってたよりも早く抜けられたが、すぐに下山に取り掛かる。この下山も意外と危ないのである。慎重に下る。

下山もスムーズに下れ、早めにロープウェイ駅に到着。帰りのロープウェイの時間も無事に間に合った。

初春に冬壁が楽しめた最高の山行であった。

ここはまた行きたいね。もちろん雪がある時にね!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です